SEO対策とは|初心者でも分かる具体的なやり方と上位表示を実現させる6つのポイント

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総務省発表の「平成 30 年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、日本人のインターネット利用率は8割超えました。

Web市場は確実に拡大しつつある中、SEO対策を行いホームページ集客を狙う事務所・法人の担当者は増えています。

 

インターネット利用率

しかし、いきなりSEO対策と言われても、「具体的に何をすれば」「本当に効果があるのか」と頭を悩ます人も多いのではないでしょうか。

本記事では「SEO対策とは何か?」という視点から、SEO対策の詳細や具体的な方法を、初心者にもわかりやすく解説します。

ぜひ当記事を「SEO対策とは何か」「どんな手法があるのか」を知り、今後のホームページ制作の参考にしてください。

 

SEO対策の目的とは?

SEOとはSearch(サーチ)・Engine(エンジン)・Optimization(オプティマイゼーション)の頭文字をとった単語で、「検索エンジン最適化」を意味します。そしてSEO対策とは、「Googleの検索エンジンで上位表示させるための施策・戦略」を表します。

検索エンジンには「Bing」「Baibu」など、実は多数のサービスがあるのにもかかわらず、なぜ「Googleへの対策」と言い切るのか。それはGoogleのシェアが9割以上と圧倒的に多いからです。

アウトコンサルティング株式会社の2020年の調査でも、日本でのシェアがPC版88.17%・モバイル版99.3%と結果が出ています。

Googleのシェア

※SEO対策は、実際には正確な表記ではありません。今回はわかりやすいようにあえてSEO対策と記載しています。

上位表示を狙う理由は単純で、順位次第でアクセス数の伸びがまったく違うからです。検索結果の1位と2位では、URLのクリック率(以下、CTR)に約2倍の差がでます。

AdWords Web RANKING(5月)」の調査と、2017年のINTERNET MARKETING Ninjaの調査でも、「1位のCTRが圧倒的に高い」と結果となりました。

結果 調査結果
AdWords Web RANKING
  1. 1位:25.8%
  2. 2位:11.05%
INTERNET MARKETING Ninja
  1. 1位:21.12%
  2. 2位:10.65%
共通の結果 11位以下(2ページ目以降)は2%以下と激減
AdWords Web RANKING

AdWords Web RANKING

ホームページへの集客のためには、SEO対策で上位表示を目指すのが必須といえるでしょう。

2021年のSEO対策とこれから取り組む際に重要視すべき指標

2021年のSEO対策は、以前にも増して「ユーザーの役に立つコンテンツであること」が求められる傾向が強まってきました。まず前提として、Googleは小手先のテクニックや戦略ではなく、ユーザーの利便性が一番大事であると表明しています。

1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。新しいウェブブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。
(出典:10の真実|Google
検索エンジンではなく、ユーザーの利便性を最優先に考慮してページを作成する。
ユーザーをだますようなことをしない。
(出典:ウェブマスター向けガイドライン|Search Console ヘルプ

実際に2020年5月のアップデート(Googleの検索順位を決める基準の変更)では「キーワードと関連性が薄いコンテンツの順位低下」が見られ、さらに2021年からはユーザーエクスペリエンス(以下、UX)と呼ばれる「ユーザーがコンテンツを通じて得られる体験」が重要視されるとアナウンスされました。

このように、2021年のSEO対策は、コンテンツの質をいかに高めるかが重要になるでしょう。以下では今後必要になるSEOの考え方と、現在のSEOの形になるまでのアップデートの歴史をご紹介します。

まずはGoogleの検索エンジンの仕組みを理解すること

Googleは「Googleの理念」を検索結果へ反映するために、よいコンテンツの探求・保存・順位付けを行うための仕組みを構築しました。具体的には「クロール」「インデックス」「ランキング」の3工程です。

検索エンジンの仕組み 詳細
クロール Googlebot(クローラー)と呼ばれるAIロボットがWebコンテンツの情報を検出・収集
インデックス Googleのデータベース「Googleインデックス」にコンテンツデータを保存
ランキング インデックスされたデータを元に、検索アルゴリズム(検索順位を決定する計算式)に則り順位を決定

SEO対策は、上記の3工程を効率よく実施してもらうための対策と言い換えてもよいでしょう。

  • どうすれば見つけやすくなるのか
  • どうすれば正確にデータを保管してくれるのか
  • どうすればコンテンツを高く評価してくれるのか

これらを実践するために、SEOに関するさまざまな分析と施策が現在も行われています。

コンテンツ・イズ・キング(何を伝えるかが一番)

「コンテンツ・イズ・キング(content is king)」とは名の通り、「SEO対策ではなによりも『コンテンツの中身』が大切だ」という考え方です。上位表示に効果的な内部対策や外部対策はありますが、ユーザーに役立つコンテンツを目指すという方向性はブレてはなりません。

そもそもSNSやブログでプラスの意味で拡散される「質のよい記事」は、SEOテクニック特化より中身が素晴らしいものが多いです。被リンクを獲得する意味でも、コンテンツの中身はもっとも重宝するべきといえるでしょう。

コアウェブバイタル(訪問者が感じる快適さ満足度を重視)

「コアウェブバイタル(Core Web Vitals)」とは、

  1. 「LCP(ページ読み込みの速さ)」
  2. 「FCP(入力の応答性)」
  3. 「CLS(視覚的な安定性)」

の3つを測定する指標です。正確にはウェブバイタルと呼ばれるGoogleの取り組みの中で、とくに重要視される3要素という位置づけになります。

Googleでは今後も3要素を土台とし、いかにUXを高めていけるかを進めています。

2021 年に向けて、ページのスピードを含む重要なユーザー エクスペリエンス特性について理解を深め、それを測定する機能の構築を進めています。

出典:(Web Vitals の概要: サイトの健全性を示す重要指標|Google Developers Japan

2021年は「コンテンツ・イズ・キング」とともに、「いかに嫌な思いをさせず、ユーザーの行動や満足につなげられるか」が大切になるでしょう。

E-A-Tが揃うホームページ(専門性・権威性・信頼性が大切)

E-A-Tとは、コンテンツの専門性・権威性・信頼性を表したものです。Googleはこれら3つが揃うコンテンツであるかを評価すると、検索評価ガイドラインに記載しています。

品質評価者は、Google が E-A-T と呼ぶ基準に基づいてコンテンツが優れているかを判断するために特別な訓練を受けています。この基準は「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」を意味します。
(出典:Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと|Googleウェブマスター向け公式ブログ

「専門家や有識者が書いたものか」「信頼できるサイトか」が非常に求められています。言い換えれば、士業が運営するホームページ・作成するコンテンツはSEOに強いといえます。

ただし、士業者・士業ホームページの双方が増えている現状では、より専門性やオリジナリティあるコンテンツが必要になるでしょう。

これからSEOを始める人は、こうした情報の収集・実践を繰り返すことが第一歩になるでしょう。ここからは、「初心者が絶対に押さえておくべき6つのSEO対策」をご紹介します。

【SEO対策1】コンテンツを作る前の事前調査は必ず実施する

SEO対策では、ホームページやコンテンツを制作する前の「事前調査」が非常に大切です。もしこの調査を怠ると、いくらよいホームページが出来上がっても、集客や成約につながりません。

まずはコンテンツを作る前の事前調査の詳細について、以下で解説していきます。

※SEOはホームページの構造やデザインからの見直しが必要なこともあります。「どんなコンテンツにしていくか」の方向性は、ホームページ制作前の調査や運用の初期段階に決めておくことを推奨します。

時間をかけてでもキーワード選定に注力すること

キーワード選定とは、「どのキーワードで上位表示を狙うか」を決めることです。たとえば「弁護士 SEO」と打ち込んだ結果で上位表示したいなら、弁護士とSEOが検索キーワードになります。

キーワード選定で見るべきは以下のポイントです。

  • キーワードは月・年にどれくらい検索されているのか(検索ボリューム)
  • 同じキーワードの競合他社が強すぎないか
  • ホームページの目的(集客やサービス)に合ったキーワードか

SEO初心者はまず「ロングテールキーワード(複数のキーワードの組み合わせ)」で、ターゲットを絞ることがおすすめです。難易度の引くキーワードで上位を目指しながら、徐々にサイト全体の評価を上げていきましょう。

他の上位記事をチェックすること

2021年現在、Googleはユーザーの膨大な検索結果を収集・分析し、「どんなコンテンツが求められているのか」を順位に反映できるになりました。つまり、上位表示しているコンテンツは、「ユーザーが求めている」「Googleの理想に沿っている」ということです。SEO対策のヒントが豊富に隠されています。

  • どんな情報を提供しているのか
  • 情報量はどれくらいあるのか
  • 記事の構成やデザインはどのようなものか 等

最低でも上位10記事の内容を確認し、上位記事が優れているところ・足りないところを分析しましょう。

中長期的観点で取り組むこと

SEO対策は、中長期的観点の計画を立てるべきです。SEO対策を始めたての頃は、アルゴリズムの関係上、結果の反映に最低でも数ヶ月はかかります。その前に見切りをつけると本当に結果が出ない上に、なんの事例・データ・知見も得られません

SEOの結果はアクセス数や成約数と同じくらい、分析・改善するためのデータの蓄積が重要です。データが溜まるほど仮説・検証が進めやすくなり、自身の知識も増えていきます。つまり根気ある取り組みこそが成功への近道です。

とはいえ、SEOは広告費用がかからない分、作業労力や時間はかかります。そのあたりのリソースは事前に押さえておきましょう。

【SEO対策2】コンテンツ作成はSEOの最重要項目

良質なコンテンツはSEOの大前提であり最重要項目です。でなければSEOの上位表示は見込めません。万が一上位表示できても、ユーザーにはすぐ離脱されます。

まず一番大切なのはコンテンツに盛り込む情報の質です。

そのことを念頭に置きつつ、ここでは「ユーザー・Googleにとって質がよいコンテンツとはなにか」をご紹介します。

ユーザーが求める答えを提供するページにすること

Webコンテンツの基本は、「ユーザーが求める答えを明示するページであること」です。実際にGoogleの研究結果でも、「ユーザーはすぐ質問(検索窓に入れたワード)に対する答えを手に入れたいと思っている」と見解を示しています。

Google が実施しているテストでは、ユーザーが質問に対する答えをすぐに手に入れたいと考えていることが、長年にわたり一貫して示されています。

(出典:便利な検索サービス|Google検索の仕組み

コンテンツの作成時には、「本当にキーワードの答えが載っているページか?」を常に意識しましょう。何を求めているか(検索意図)を掴むには、「上位記事をチェックすること」で述べたとおり、まずは実際に検索して探るのが基本です。

オリジナリティ溢れる情報を入れ込むこと

上位記事と真似るだけでなく、「そのコンテンツにしかない独自の情報」を入れ込みましょう。実際にGoogleウェブマスター向けの公式ブログでも、「オリジナルで有用なコンテンツがあるホームページが上位表示される」と明記されています。

具体的には「知識を交えた独自の見解」「実際に体験した経験談」等です。たとえば弁護士だと、担当した事件の事例や判例がそれにあたります。

2020年7月1日、有名なキュレーションサイト(特定のテーマの情報を集めたサイト)「NAVERまとめ」が今後の成長性等を考慮し閉鎖を発表しました。こうした流れからも、無個性なコンテンツで戦うのは難しいと予想されます。

サイトの表示速度・反応の良さ・見やすさも考えること

「コアウェブバイタル」での解説の通り、コンテンツの表示速度・反応の良さ・見やすさも質のよさとして評価される流れが来ています。

  • クリックからページが表示されるまでかかる時間
  • クリック・タップしてから反応する時間
  • デザインのレイアウト崩れの度合い 等

上記を考慮するためにも、デザイン・データ容量にも気をつけたコンテンツを制作しましょう。ユーザーのホームページ回遊率・滞在率・離脱率・CV(最終的な成果の発生)率にもよい影響を与えるはずです。

モバイル(スマホやタブレット)向けのホームページにすること

モバイル端末向けのホームページにすることはSEOのマストです。現在、Googleはモバイル版のホームページを検索順位に反映しています。スマートフォン利用者の増加により、PCよりモバイル端末からインターネットにアクセスする人が多いためです。

実際にGoogleはモバイルフレンドリーを掲げ、モバイル端末で読みやすいページを評価するアップデートも実施しました。

Google推奨のレスポンシブデザイン(端末の画面サイズに合わせて表示が変わる)に加え、テキストの大きさやボタンの位置など、モバイルに合わせたさまざまな工夫を行いましょう。

【SEO対策3】内部対策でユーザー・Google双方に読まれやすくする

内部対策とは、まとめるとユーザー・Google双方に読まれやすいコンテンツに整えることです。

  • ユーザーがホームページを巡回しやすい・情報を見つけやすいコンテンツ
  • Google(クローラー)にクロール・インデックスされやすいコンテンツ

では以下より、具体的な内部対策をご紹介します。

※内部対策をより効果的にするためには、「XMLサイトマップ(コンテンツのあらゆる情報を記述したファイル)」をGoogleに送信しましょう。クローラーがより細かい情報まで検出しやすくなります。

見出しタグを活用すること

ホームページを構成するHTMLのうち、見出しタグは必ず設定しましょう。見出しタグとは、Googleにページの構成を伝えるためのタグです。h1から順番にh2、h3、h4、と続き、情報の粒度が小さいほど数値の大きいタグを使います。

たとえばこのページの前半で説明するなら、以下のタグ構造になっています。

  • <h1>【2020年】SEO対策とは|具体的なやり方とSEOを成功させる7つのポイント</h1>
  • <h2>SEO対策とは?SEOのメリット・デメリット</h2>
    • <h3>上位表示されればアクセス数が大きく増える</h3>
    • <h3>SEOを行うメリット</h3>
    • <h3>SEOを行うデメリット</h3>
  • <h2>2020年のSEO対策傾向とこれまでの歴史</h2>

見出しを作るときは、「情報階層(粒度)を適切にする」「見出し内にキーワード入れてGoogleにアピールする」を意識できれば、SEO評価にプラスです。また実際に読むユーザーにとっても、視覚的・論理的にわかりやすくなるメリットもあります。

内部リンク・階層構造を適切に設定すること

ホームページ内のページ数が多くなると、ユーザーとGoogleともに目的のページに辿り着きにくくなります。そこでリンクや階層を整理し、双方に読みやすいように整理しておきましょう。

  1. ユーザー:類似記事を辿り求める情報が手に入りやすくなる
  2. Google:クローラーが全ページを巡回しやすくなる

具体的には、以下の施策を実施しましょう。

  • 内部リンク(同じホームページの別記事にリンク)で類似記事に飛ばせるようにする
  • カテゴリ分け(似たテーマの情報を集めて管理する)を行う
  • パンくずリスト(訪問者が今どの階層・カテゴリにいるかを伝える)を設定する 等

<パンくずリスト(Web集客がカテゴリを表す)>

たとえば上記の画像は、「ホーム」⇒「カテゴリ分け」⇒「目的のページ」という階層構造です。トップページからホームページに流入した人も、読みたい分野のカテゴリから、自分が求めている記事を探しやすくなります。

理想は「2クリック以内ですべてのページにアクセスできる構造」です。

低評価コンテンツの削除・除外を行うこと

Googleから評価されないコンテンツは、検索対象から除外することも大切です。低評価のページはホームページ全体の価値を下げる原因になるためです。意味のないコンテンツを削除することで、結果的に他ページの評価上昇にもつながります。

しかし、商品紹介や広告表示が多いページは評価されないとはいえ、製品購入やサービス紹介のためには必要なコンテンツです。このケースでは「robots.txtファイル」を作成し、コンテンツにクローラーが回ってこないようにしましょう。

【SEO対策4】外部対策でブランディングや流入を効果的にする

外部対策は自分でコントロールするのが難しいですが、SEO対策としては非常に効果的です。外部からシェアされやすい、紹介されやすい、見やすいホームページを目指していきましょう。

被リンク(外部リンク)の獲得する

Googleは「インターネット上の民主主義は成立する」と明言し、コンテンツへのリンク数が増えることや、権威性あるページからリンク・出典されることを高く評価しています。

4. ウェブ上の民主主義は機能する。

(中略)

PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているかを分析します。この手法なら、新しいサイトが増えるたびに情報源と投票数が増えるため、ウェブが拡大するにつれて効果も高まります。
(出典:10の真実|Google

また、似たような要素でサイテーション(ホームページ名や運営者名が他のブログやSNSでテキスト表示される)もSEO対策に有効と言われます。直接的な効果はないものの、ホームページの指名検索や露出数増加によるブランド力アップをもたらしてくれるでしょう。

ただし、外部リンクを購入したり自動生成したりなどで増やしたときは、ペナルティの対象です。

SNSを運用する

厳密にいえば、SNS(FacebookやInstagramなど)の運用は、順位には直接影響はしません。しかし、SNSからホームページ流入で回遊や滞在アップ・他の場所でのシェア・リンクにつながれば、集客やSEO効果を期待できます。

もしSNSで多くのフォロワーを獲得できれば、自社ホームページの知名度アップします。電話やメールでの問い合わせが増えれば、結果的に集客や成約が見込めるでしょう。第二の集客方法としての確立にも有効です。

ただし、SNSはネガティブな内容も拡散されやすいので、運用には十分注意が必要です。

店舗系なら「Googleマイビジネス」に登録する

もし店舗や事務所を紹介するホームページであれば、「Googleマイビジネス」に登録することを推奨します。「自然検索枠」と「マップ枠」の2枠からの流入を狙えるため、SEO対策として非常に効果的です。

東京_弁護士のGoogleマップ

上記がマップ枠です。Googleビジネスに登録した住所・写真・営業時間等の情報が自然検索枠と別で出てきます。士業事務所やレストランのホームページなどと相性がよいSEO対策です。

【SEO対策5】うまくいかないときに見るべきポイントのチェック

何度トライアンドエラーを繰り返しても「うまくいかないな」と感じたときは、まずSEOでよくある失敗に当てはまらないか分析し、原因がそこにないかの確認をおすすめします。以下よりチェックポイントをご紹介します。

外部・同一ホームページに重複したコンテンツはないか

同一キーワードを狙っている競合他社のホームページや、自社のホームページに似た内容のコンテンツがないか確認しましょう。

もし外部のホームページと内容が似通っていると、コピーコンテンツとして評価が大幅に下がります。もし一字一句転載・複写を行ってしまうと、ホームページならび運営者の悪評につながるでしょう。

また同じホームページ内で似たコンテンツ(重複コンテンツ)が複数存在することも、評価分散につながりSEO的にマイナスです。

コピーコンテンツの調査を行うときは、文章のコピーチェックツールを利用しましょう。「Copy Content Detector」が無料ツールの中でも有名です。

検索キーワードがタイトルや見出しに含まれているか

タイトルや見出しにキーワードが含まれているかもチェックしましょう。Googleはコンテンツの内容を判断するのに、タイトルや見出しのキーワードを重要視します。実際に検索したとき、ほとんどの検索結果でタイトル・見出しに検索キーワードが入っているのではないでしょうか。

タイトルや見出しにキーワードを入れるときは、左側詰めが基本です。

右側だとキーワードが目に入らず、ユーザーが発見できない可能性があるためです。とくにタイトルが長いと、検索結果で右側の文言が省略されてしまいます。

当記事だと「SEO対策とは」がキーワードですので、タイトルの最初に「SEO対策とは」をもってきました。こうすれば検索した人も、「『SEO対策とは』について書いてあるページだな」と判断できます。

自身のビジネス・サービスの話ばかりになっていないか

「売上につなげたい」「私はこんなに凄いんだ」など、自身のビジネスやサービス、身の上話ばかりのコンテンツになっていないかチェックしましょう。このパターンだと仮に上位表示できても、「このページは商品を売りたいだけだ」と判断され離脱者が増えます。離脱率や滞在率が下がれば、SEO的にもマイナス評価です。

たとえば弁護士であれば、自分の輝かしい経歴やお金の話ばかりだと、依頼しようとした顧客を尻込みさせることになるでしょう。検索者はビジネスの話をではなく、検索キーワードの対する答えが知りたいということを常に意識してください。

士業がホームページで集客する方法と手順を徹底解説|制作会社選びのヒントまで

【SEO対策6】MAツールを利用してPDCAを回す

SEO対策を行うときは自分の知見や勘に頼らず、必ずツールで正確に分析しましょう。素人の知見や勘だけで進めると、時間だけがかかって取り返しがつかなくなる可能性が高いです。

  • 検索キーワードの検索ボリュームはいくつか
  • どのコンテンツが読まれているか
  • ユーザーはホームページ内をどのように移動しているか
  • どのキーワードでコンテンツが検索されているか 等

ツールを使えば、コンテンツ内容や内部対策の分析に必要になるデータを集められます。今回は無料で使える上に高性能のSEOツールをご紹介します。

Ubersuggest(ウーバーサジェスト)

Ubersuggestはパソコンにインストールせずに使えるSEOツールです。調べたいキーワードを入力するだけで、SEO対策に必要な以下のデータを入手できます。

  • 月間の検索ボリューム
  • SEO難易度(上位表示の難易度)
  • サジェストキーワード(キーワードと一緒によく検索されるワード)
  • ライバルホームページの被リンク数・SNSでのシェア数 等

簡単な操作で「キーワード関係の調査」「競合分析」を一度に得られるので、SEO初心者には非常におすすめのツールです。

Google Analytics(グーグルアナリティクス)

Google Analytics(以下、Googleアナリティクス)はGoogleが公式で提供している無料アクセス解析ツールです。(有料版もあり)

ホームページの訪問者に関する、以下のデータを入手できます。

  • ホームページの訪問者数
  • 検索流入元(自然検索・外部リンク・ブックマークからなど)
  • アクセス時に訪問者が使っていたデバイス
  • ホームページ内の回遊傾向(どのページからどのページに移動したか)

たとえば上記のデータを応用すれば、「一番読まれているページの強化」「読まれていないページの改善・排除」「目的のコンテンツへの導線引き」などができます。アクセス数が上がれば、モチベーション維持にもつながるでしょう。

Google Search Console(グーグルサーチコンソール)

Google Search Console(以下、サーチコンソール)は、Googleアナリティクスとおなじく公式で提供しているツールです。Googleアナリティクスが流入後のデータを集めるツールだとすれば、サーチコンソールは流入前のデータ収集・改善用のツールです。

  • 検索クエリ(どのキーワードで検索・クリックされているか)
  • モバイルユーザビリティ(モバイル向けのコンテンツになっているか)
  • 内部リンク・外部リンクの数とリンク元
  • URL検査(インデックスされているか・クロールできない原因はなにか)

Googleアナリティクスと連携できるため、両方の導入をおすすめします。

SEO対策を行う際に知っておくべきデメリット3つ

SEO対策を進める前に、SEOのデメリットも確認しておきましょう。

  • 結果が出るまで数ヶ月~数年かかる
  • SEO対策に高い確率で成果を出せる業者選定が難しい
  • アップデートでいきなり集客が途絶える危険性がある

時間や手間がかかる施策である分、もし結果が出なくても根気よく向き合う覚悟が必要です。

結果が出るまで数ヶ月~数年かかる

SEOになかなか着手できない問題の一つに、上位表示ができるまで時間がかかるという最大のデメリットがあります。下記は弁護士専門の転職支援サービス『NO-LIMIT』というサイトのアナリティクスデータになりますが、目立った効果があったと判断できるまで約4ヶ月の期間が経過しています。

これはSEOコンテンツを制作する時間と、人やGoogleに評価される時間だと思っていただければと思います。そのため、キャンペーンといった特定時期でしか行わないマーケティング施策や、いち早く集客効果を得たい場合にはSEO対策は不向きです。

高い確率で成果を出せるSEO業者選定が難しい

SEO対策に置いて、コンテンツやサイトを評価するのは『Googleのアルゴリズム』そして『人』だとされていますが、具体的に何が順位を決定ずける要素になっているのかはブラックボックスであり、Googleのアルゴリズム開発陣ですら把握できていないとされています。(彼らはアルゴリズムというAIに対して特定要素の学習機能を付与することはあっても、実際のAIがどう解釈し、判断するのかまでは未知)

その為、SEO対策を生業にする業者、コンサルタントはその実力・知見において千差万別です。『士業・法律事務所のホームページ制作に強い会社はどこ?』という記事において、制作に強い企業をいくつかご紹介させていただきましたが、彼らがSEOにも強いかどうかは疑問です。

そのため、『士業SEOに強い会社』を選ばなければ、期待以上のSEO効果を見込めない可能性もあり得ます。

確実に効果を出せると言い切る業者は危ない

確実に成果を出すという業者は間違いなく悪徳業者だと断言できます。高い成功率を誇るのは良いのですが、世の中に確実はありません。また、短期間で成果を出すことを売り文句にする業者も避けた方が良いでしょう。SEOは中長期的な戦略を取らないと、経過途中で『ブラックハットSEO=スパムサイト』と認定され、検索結果にすら出てこない状況になることもあります。

SEO強い会社を選ぶには

メディアで成果を出すためには、あなたのサービスに興味のある見込み顧客を集めることが重要です。そのためには検索エンジンの検索結果にあなたのオウンドメディアのページが上位に表示される対策(SEO対策)が必要です。

例えば、離婚を考えている人が離婚にかかる費用を調べるために「離婚 費用」というキーワードを検索します。検索結果の上位にあるページには、多くのユーザーが集まります。つまりオウンドメディアはSEOに強いと集客がスムーズで成果を出しやすいのです。

こういったことをわかっており、上位表示成功率9割以上の業者を選ぶことが大事です。

アップデートで上位表示コンテンツが消える危険性がある

SEOは常にGoogleが行うアップデートとの戦争です。昨日まで1位や2位にいたコンテンツが、次の日にはいなくなってしまうことも往々にしてあります。

Googleはユーザーにとって有益となる検索エンジンになるように、検索アルゴリズムのアップデートを繰り返してきました。

とくに数ヶ月~数年感覚で行われる大規模アップデートによって、悪質なホームページがランキングから排除された歴史があります。今まで「何が評価され、何が排除されたのか」を知れば、今後のSEO対策のヒントになるでしょう。

  1. ベニスアップデート(2014/12/頃)
  2. パンダアップデート4.2(2015/7/頃):内容が薄い・リンクのみのコンテンツ順位低下
  3. ペンギンアップデート4.0(2016/9/頃):価値のないリンクページ(ブラックハットSEO)の排除
  4. Rank Brain(2015年初め頃)
  5. クオリティアップデート(2015年5月頃)
  6. モバイルフレンドリーアップデート(2015年4月〜2016年5月頃)
  7. インタースティシャルアップデート(2015年11月〜2017年1月頃)
  8. ハミングアップデート(2017年2月):キーワードの文脈や意図読み取りの精度アップ
  9. 健康アップデート(2017年12月):医療・健康の専門家が発信するページの上位表示
  10. コアアルゴリズムアップデート(2018年3月頃)
  11. スピードアップデート(2018年7月頃)
  12. BERTアップデート(2019年10月頃)
  13. 大規模アップデート(2020年5月)
  14. モバイルファーストインデックス:(2021年3月強制移行)モバイル版のページをランキングに反映

毎年1回ペースでメディアやコンテンツの評価軸が更新され、その度に一喜一憂することにあります。これまで上位にいた大手メディアサイトですら大打撃を受けることもあります。

某大手医療系メディアのSEOの波

他にも大規模・小規模問わず、多くのアップデートが24時間体制で行われています。コンテンツの質を追求しつつ、検索アルゴリズムに有利な戦略を施すことで、集客やサービス成約につながるホームページになるでしょう。

ただし検索アルゴリズムは200以上の項目が存在することから、「絶対に上位表示できるSEO対策」を見つけるのはほぼ不可能です。しかしGoogleは品質ガイドや公式ブログを通じて、SEOの基本を公表しています。

SEOは水物ですので、上がったり下がったりを繰り返すものですが、一度大きくセッションを下げたメディアが再び息を吹き返すのは至難の技ですし、SEOに頼った集客をしていると、それまで獲得できていたユーザーを失うことになりかねないのが、SEOにおける最大のデメリットです。

弁護士・士業関係者がホームページのSEO対策に注力する5つのメリット

SEO対策を行うメリットとして、以下の5つが挙げられます。

  • 一番最初に自社サイトを見せることができる
  • すでにキーワード・サービスに興味ある見込み客が集められる
  • 対費用効果がよい
  • ストック型コンテンツとして資産になる
  • ブランディング力の強化

検索クエリ(検索するキーワード)に対して高い関心をもつ人を集められるので、すでにコンテンツに興味をもつユーザーが集まるのがSEO集客の特徴です。(「東京 レストラン おすすめ」で検索する人は、すでに東京のレストランに行きたいと思っている等)

以下ではさらにSEO対策の詳細として、「検索結果の上位を目指す理由」「メリットとデメリット」を解説いたします。

一番最初に自社サイトを見せることができる

インターネットを活用した集客に限らず、自社サービスを売るにはユーザーとの接点を多く持つことが大事です。SEO対策がうまくいけば、何かしらの悩み、調べ物をして検索をした際、一番最初に自社のサイトを見せることができます。この『一番最初に』というのがポイントで、ユーザー、消費者は購買行動をする際、決め手となるのは必ずしも合理的な理由ではありません。

むしろ、『一番最初に目に入ったから』『なんか良いと思ったから』など、ファーストインプレッションや主観・感情で左右されることが多いのです。この効果をマーケティング用語では『アンカリング』と呼びます。

つまり、ユーザーが最初に接触したあなたのサイトがとても素晴らしいものであれば、比較検討の為に2番目、3番目に見た競合サイトに対して、圧倒的なアドバンテージを持つことが可能になると言うわけです。

サービスに興味ある見込み客が集められる

SEO対策は特定のキーワードで、上位表示を狙いにいくマーケティング手法である関係上、自社サービスに関連性の深い、見込み客に近いユーザーを獲得することができます。しかも、自ら『検索する』という能動的な行動をしているので、TVCMのように一方的に受け取る広告よりもすぐに行動してくれる可能性が高くなります。

表:交通事故系のKWでSEO1位を獲得した場合の月間獲得相談数

KW例 検索ボリューム CTR 想定CVR 想定獲得数
交通事故 慰謝料 14,800 25% 0.4% 14.8
交通事故 慰謝料 弁護士 590 25% 2.5% 3.7
交通事故 慰謝料 相談 70 25% 10% 1.8
交通事故 慰謝料 計算 4400 25% 0.2% 2.2
交通事故 慰謝料 事例 1300 25% 0.1% 0.3
交通事故 慰謝料 通院 3 ヶ月 880 25% 0.1% 0.2
  合計 23.0

リスティング広告よりも対費用効果が良い

Google検索において、実は一番最初に目に入ってくるのはSEO対策で上位を獲ったサイトではなく、広告枠になります。これはリスティング広告枠ですので、お金を支払って出稿するものです。

法律系のキーワード出稿費用は結構高額になっており、1クリック4,000円〜8,000円のものもざらにあります。先ほどのキーワードで、どの程度の広告出稿費用がかかるのか、簡単に概算を出しました。

  KW例 クリック単価 5回目のクリックで
相談に至った場合の獲得単価
交通事故 交通事故 慰謝料 ¥3,540 ¥17,700
交通事故 慰謝料 弁護士 ¥2,383 ¥11,915
交通事故 慰謝料 相談 ¥2,970 ¥14,850
交通事故 慰謝料 計算 ¥818 ¥4,090
交通事故 慰謝料 事例 ¥1,300 ¥6,500
交通事故 慰謝料 通院 3 ヶ月 ¥984 ¥4,920
合計 ¥11,995 ¥59,975
債務整理 債務整理 無料相談 電話 ¥7,170 ¥35,850
債務整理 無料相談 東京 ¥3,870 ¥19,350
債務整理 相談窓口 ¥3,398 ¥16,990
過払い金請求 無料相談 ¥5,400 ¥27,000
過払い金請求 ¥1,784 ¥8,920
  合計 ¥21,622 ¥108,110

このように、たった1回クリックされただけで1000円〜5,000円もの費用が発生するのが弁護士業界の広告事情ですから、SEO対策を行い、定量的なアクセスを追加費用なく獲得できることが、いかにコストパフォーマンスが高いか、おわかりいただけると思います。

ストック型コンテンツとして資産になる

4つ目はコンテンツが資産になるという点です。広告出稿による露出は、費用をかけ続けてなんぼのものですが、出稿を止めればそれまで獲得出来ていたユーザーやアクセスは完全に無くなります。一方、SEO対策をしっかり行い、上位表示を実現したコンテンツやサイトには、24時間、365日ユーザーが絶えず訪れる素晴らしいサイトになります。

また、ユーザーを満足させられるコンテンツの作成を続けていけば、作った全てのコンテンツが資産として残ります。私たちのようなSEOに強い業者と契約し、サイト制作や作成すべきコンテンツのアドバイスをもらったあと、契約終了後も自社サイトにアップしたコンテンツは、全てあなたのものです。

ブランディング力の強化

SEO対策がそのまま自社のブランディングに直結する訳ではありませんが、他社の追随を許さないほど協力で素晴らしいコンテンツは、やはり見る人の記憶に残ります。また、(正確なデータがあるの訳ではないので恐縮ですが)ユーザーはほとんどサイトの名前を覚えていません。

自分がどのサイトを参考にし、誰が書いているコンテンツなのか知ることにあまり関心はないのです。本サイトでは弁護士・士業従事者向けにSEO対策や、web集客のことに関するコンテンツを発信していますが、実際に『ハイスタ』というサービス名を1回で覚えた方はほとんどおりません

そのため、SEOコンテンツを作り、特定分野のキーワードで繰り返し上位に登場させることで、サービス名や事務所の名前を認知してもらうことで、『士業のサイト制作サービスにハイスタって言うのがあったな』と、思い出してもらう、選んでいただくことが、SEO対策におけるブランディングだと思います。

今後士業が取るべきSEO対策・集客戦術とは

2020年5月のGoogleアップデートを経て、大企業や権威性高いホームページの上位表示が顕著になってきました。専門性の高い士業のホームページとはいえ、キーワード次第では1ページ目表示が非常に厳しいかもしれません

今後はより狭く深い、地域性を重視したキーワード選定が大切になると考えられます。「市・町」「刑事事件の詐欺の分野に強い」など、「〇〇地域の〇〇の案件ならこの事務所!」と思われるような、1つの地域・分野に特化した集客を検討すべきでしょう。

同時に、SNSや広告を使った「SEO以外の集客戦術」に注力することもおすすめです。万が一SEOがうまくいかなかったときのリスク分散になります。業務広告に関する指針に則った、節度ある宣伝を心がけましょう。

もし本業が忙しくてSEO対策の立案や改善に手が回らない場合は、ホームページやコンテンツ制作の外注も1つの手です。弊社を始め、さまざまなホームページ制作・SEOコンサルタント会社があります。本業に支障をきたさないためにも、一度検討してみてはいかがでしょうか。

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