弁護士が選ぶべきポータルサイトはどれ?相談獲得・集客できる代表的なポータルサイトを徹底比較

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弁護士_ポータルサイト

顧客がいなければ商いは成り立ちません。それは弁護士であっても同じです。「顧客が全然集まらない…」と悩んでいる弁護士もいるでしょう。

そこで、活用してほしいのが弁護士ポータルサイトです。「食べログ」や「ぐるなび」の弁護士版として、真っ先に思いつくのが弁護士ドットコムではないでしょうか。

弁護士ドットコム
ただ、集客できるポータルサイトは『弁護士ドットコム』だけではありません。

昨今、弁護士向け集客ポータルは多く立ち上がっており、交通事故や離婚相談に特化したポータルサイトもあります。

案件特化方弁護士ポータルサイトpng

では、弁護士が集客・相談ポータルサイトを活用には、どういった基準で選び、広告出稿をすればい良いのでしょうか。本記事では、弁護士ポータルサイトを活用するメリットやどのようなポータルサイトに出稿するとよいのかなどを詳しく解説します。

集客について悩んでいる弁護士はぜひご一読ください。

弁護士がポータルサイトに期待する役割

「集客したいのなら広告を出せばいいじゃないか」と考える弁護士もいるかもしれませんが、弁護士がインターネット広告を行う場合は禁止されているルールがいくつかあるので注意しなければいけません。

そのため、自ずとポータルサイトを活用するようになるのです。まずは、弁護士の業務広告に関する規定を解説します。

提案営業が禁止されている弁護士の集客窓口

弁護士の広告ルールとしてさまざまな規制があります。例えば「専門」という言葉は、『何を基準として専門分野と認めるのかその判定は困難である』という理由から、控えるべきだという方針はご存知かと思います。

また、顧客にアピールする際に「〜〜に強い」という表現を使う弁護士もいますが、弁護士の広告ルールで「強い」は、使ってはいけないとなっていません。

しかし、ここでもなぜ強いのか、強いと表現することで、『客観性が担保されないまま誤導』する可能性もゼロではありません。

専門分野と得意分野の表示
(1) 専門分野は、弁護士等の情報として国民が強くその情報提供を望んでいる事項である。一般に専門分野といえるためには、特定の分野を中心的に取り扱い、経験が豊富でかつ処理能力が優れていることが必要と解されるが、現状では、何を基準として専門分野と認めるのかその判定は困難である。専門性判断の客観性が何ら担保されないまま、その判断を個々の弁護士等に委ねるとすれば、経験及び能力を有しないまま専門家を自称するというような弊害も生じるおそれがある。客観性が担保されないまま専門家、専門分野等の表示を許すことは、誤導のおそれがあり、国民の利益を害し、ひいては弁護士等に対する国民の信頼を損なうおそれがあるものであり、表示を控えるのが望ましい。専門家であることを意味するスペシャリスト、プロ、エキスパート等といった用語の使用についても、同様とする。
引用元:業務広告に関する指針 – 日本弁護士連合会

また、面識のない人に訪問や電話、DMを送るなどのアプローチをしてはいけません。

他の業種だと広告として当然のように行っていることなので注意が必要です。(弁護士等の業務広告に関する規程第5条)

弁護士数の増加による相談数取り合いの解消

日本の弁護士や弁護士法人は、日本弁護士連合会に登録する必要がありますが、日本弁護士連合会が設立された1950年では登録弁護士数は約5,800人だったのにもかかわらず、2018年時点では4万人を超えています。

弁護士数の推移
参考:弁護士数の推移/男女別年齢構成/男女別弁護士数の推移

弁護士数はどんどん増加傾向にあるというわけです。また、弁護士は高齢になっても働き続ける人が多いので、なかなかリタイアしません。その一方で日本の人口は大きく増加しているわけではないので、潜在的な弁護士1人当たりの顧客数は減ると言えます。

そこで、旧来の紹介による相談や事務所サイトで広告を回すだけではなく、弁護士ポータルサイトを活用した集客に力を入れる必要が出てくるというわけです。

弁護士が集客・相談ポータルサイトを活用する5つのメリット

弁護士が顧客獲得のためにポータルサイトを活用するメリットについて触れます。

事務所・個人ではアプローチしきれない顧客の獲得が可能

事務所や個人のネームバリューが大きければ集客に支障はないかもしれませんが、独立したてで実績が少ないのであれば、アプローチしきれない顧客層があるのではないでしょうか。

その点、ポータルサイトは、業務や分野などの条件検索がしやすいので、知らなかった弁護士を知る機会になります。個人でサイトを立ち上げるときには、先ほど触れた広告ルールを守らないといけないですし、検索上位に表示されないと見つからない存在になってしまいます。

「弁護士探しは、ポータルサイトで」と考えている顧客も多くいるので、ポータルサイトを活用するメリットが大いにあります。

集客面は基本的に任せておける

弁護士ポータルサイトは基本的にSEOに強く、サイトでリスティング広告に多額の予算も避ける為、Web集客を非常に効率よく可能にしたメディアと言えます。

ポータルサイトへ出稿すれば、その後は放っておいても問い合わせが来ますので、集客面であれこれ苦戦することhが少ないでしょう。

訴訟などの本業に集中できる

集客面で楽ができる話とつながってくるのですが、効率よく営業することで、弁護士としての本業に多くの時間を割けられるようになります。効率的な安定的な集客が望めるので、経営状況に波が出て悪化するリスクが減ります。

弁護士としてのスキルや実績が積み重なるとさらなるアピールポイントになるので、より集客しやすくなるといった好循環が生まれます。

案件特化型ポータルサイトなら特定分野の相談を集められる

「専門」という言葉は控えるべきという話をしましたが、やはり弁護士によって得意な分野が分かれてきます。案件特化型のポータルサイトを選ぶことで、交通事故のみや離婚のみなどの特定分野の相談を集められます。

弁護士ドットコムなどは『総合相談ポータル』とも呼ばれており、交通事故・離婚・相続などざっくばらんな相談も多いとされていますが、案件特化型ポータルなら分野を絞っているので、対応不可の相談を省くことができます。

事務所で広告を打つよりもコスト削減になる

事務所や個人として広告を出すよりもポータルサイトの方がコスト削減になります。例えば交通事故のリスティング広告におけるクリック単価(CPC)は、1クリック4,000以上になるケースもザラにあります。


広告単価が高いほど他の事務所も欲しい相談に近いと言うことですが、極端な話、仮に相談獲得率が5%だとした場合、10件の問い合わせを獲得しようとしたら200回ものクリック数(サイトへの流入)、約80万円もの費用が必要になります。

さらに相談から案件化する受任率が50%なら、顧客獲得単価(CPA)は16万円になってしまいます。事務所や個人で広告を出す難しさや非効率さをお分かりいただけましたでしょうか。

弁護士が集客・相談ポータルサイトに出稿する際の選び方

ポータルサイトの利便性をお伝えしたところで、出稿するポータルサイトの選び方をご紹介します。統合型か案件特化型か、掲載費用はいくらか、相談件数や実績などに注目しましょう。

総合型か案件特化型か

弁護士のポータルサイトは、「統合型」と「案件特化型」の二つに分けられます。統合型のポータルサイトは特定分野の相談を狙っているわけではなく、さまざまな相談が来る仕組みになっています。

弁護士ドットコムがその代表格ですが、どんな内容でもウェルカムな体制なので月間1,717万人がサイトを訪問しているという実績があります。

一方、案件特化型は特定分野の相談に絞って集客が可能なので、弁護士の強みを生かした仕事ができます。有名なところでいうと、弁護士ナビシリーズがあります。

  1. 離婚弁護士ナビ
  2. 労働問題弁士ナビ
  3. 交通事故弁護士ナビ
  4. 刑事事件弁護士ナビ
  5. 債務回収弁護士ナビ

など、多岐にわたるので、得意分野を主軸に活動できます。

掲載費用

掲載費用は、安いと月3万で高額だと月10万円ほどかかります。あまり予算がないと、低コストで済ませるしかないので、掲載費用に注目しましょう。ちなみに、弁護士ドットコムが以下のような掲載費用がかかります。

  • 月額費用:2万円~
  • 初期事務手数料:5万円

参考:https://www.bengo4.com/lawyer/service_plan/

比較的良心的な価格です。

相談件数や実績

また、ポータルサイト全体の相談件数や実績もチェックしたいところです。ポータルサイトに月間どれだけのアクセスがあって、実際にどれだけの相談が来たのか確認しましょう。中には、人気のないポータルサイトがあるのも事実です。

担当者とサポートの有無

実はけっこう重要なのが、担当者のサポート体制が整っているかという点です。サポートが全くないと集客できる事務所詳細ページの文言が書けず、音沙汰なしということがあり得ます。アクセスはあっても相談件数が奮わないことはよくあるので要注意です。

ちなみに、弁護士ナビシリーズではPR文章の草案を作成して手厚いサポートが受けられます。掲載後の問合せ件数や受任状況をもとに、さらなる受任につながりやすいPR文章へ修正したりお客様対応の改善案を提案したりしてくれます。

他の弁護士の成功事例を知っているからこそできるフォローです。

サイトのネームバリューにはこだわらなくて良い

弁護士は気にするかもしれませんが、ポータルサイトのネームバリューはさほど気にしなくても問題ないです。なぜなら、相談者はあまりポータルサイトのネームバリューは気にしていないことが多いからです。そのため、相談件数に作用しないことが多くあります。

それでは、どこで選ぶのか、という疑問が生じるかもしれませんが、それは事務所の詳細ページであることが多いです。やはり、担当者のフォローを受けて添削してもらうと効果的です。

SEOに強いこと

相談者は、ネット上で「離婚 弁護士」といったキーワードで検索して上位表示されたものからチェックしていくことがほとんどです。

つまり、SEOに強いことが必要条件になってきます。どれほど念入りに弁護士選びに時間をかけるかは人によって違いますが、上位に表示されるほどチャンスが増えます。

SEOや広告以外にも集客経路があると◎

SNSやLINE相談なども設けているとさらに良いでしょう。LINEで弁護士に無料相談できるところから始まるので、ハードルが低いです。その他、状況や希望に合った弁護士を選んでもらえるのでチャンスが広がります。スマホ1台から始めるきっかけも見逃せません。

弁護士におすすめの総合相談ポータルサイト

それでは具体的に弁護士におすすめの総合型ポータルサイトを3つご紹介します。さまざまな分野の案件を獲得できるチャンスです。

弁護士ドットコム

弁護士ドットコム
【特徴】

  • 日本最大級の弁護士ポータルサイト
  • 1万7,000人以上の弁護士が会員になっている
  • 合計相談件数は91万件を超えている

弁護士ドットコムは、弁護士に無料で法律相談できる「みんなの法律相談」や地域や分野などから法律事務所や弁護士を探せる「弁護士検索」など、豊富なアプローチ方法があるので、実績が少ない弁護士のこともサポートしてくれます。

サイトでは活躍中の弁護士ランキングが表示されています。もしランクインしたら、相談が増えるのではないでしょうか。
弁護士ドットコム

ココナラ法律相談

ココナラ法律相談
【特徴】

  • 離婚や交通事故、インターネットなどオールジャンル対応可能
  • 匿名・無料で投稿される相談内容に回答してアピールできる
  • 分野分類が非常に細かい

ココナラ法律相談は、細かく分類された検索方法が最大の特徴です。クラウドソーシングとして会員数が数十万人を誇るココナラが始めた法律系相談ポータルサイトなので、使うハードルが低く、気軽に法律相談できます。

もし、ココナラ法律相談にインタビューされたら、弁護士としての仕事のやりがいや人柄を伝えられ、良いアピールになるでしょう。
ココナラ法律相談

案件特化型の弁護士相談ポータルサイト3選

続いて、案件特化型の弁護士ポータルサイトを紹介します。スタートアップでは、統合型だと厳しい弁護士がいるようです。自分の強みを活かして顧客を探してみてもよいでしょう。

弁護士ナビシリーズ

弁護士ナビシリーズ
【特徴】

  • SEOコンテンツに強み
  • リスティング広告にも注力している
  • 離婚や相続、交通事故など、それぞれの分野に分けられている
  • 自分の強みを活かせる仕組みがある
  • 統合型ほど登録弁護士数が多くないので狙い目

弁護士ナビシリーズは、株式会社アシロが運営する分野特化型のポイータルサイトです。

相談特化型なので受けたい相談のみを獲得できます。自分の強みを作ったり、磨いたりするのに役立ちます。統合型のポータルサイトよりやや高い料金設定ですが、高単価相談の獲得実績もあります。
弁護士ナビシリーズ

弁護士相談広場シリーズ

弁護士相談広場
【特徴】

  • 各分野の専門性が高い
  • 「交通事故 弁護士」「相続 弁護士」で検索すると上位表示される
  • 登録弁護士数が300事務所ほどなので激戦ではない
  • 厳密な地域掲載数の制限
  • リスティング広告を一切やらない

弁護士相談広場シリーズは、各分野に特化した弁護士ポータルサイトです。例えば、交通事故や相続などの分野で専門性が高く、SEOにも強いです。弁護士ナビシリーズとほぼ同じですね。

大きな違いはリスティング広告を一切やっていない点と、弁護士ナビシリーズよりも掲載費用がやすいこと。

交通事故においては相談件数4万件突破に対して、弁護士は300事務所ほどなので、実力をつけてアピールすれば十分顧客を獲得できるでしょう。まずは、相談無料で受け付けてみてもよいかもしれません。

弁護士ガイドシリーズ

弁護士ガイド
【特徴】

  • 遺産分割や遺留分、遺言書などに分類されている
  • 紹介文だけでなくコラムを書いてアピールできる
  • 相続相談や離婚慰謝料など、さまざまな分野に特化している

丁寧な紹介文だけでなく、コラムを書いてアピールできる仕組みが整っています。相談は電話でもメールでも始められ、相談者のハードルが低いので、依頼を集めています。

相続・離婚慰謝料・不動産トラブル・残業代請求などに強みがあったら、出稿してみてもよいかもしれません。
弁護士ガイドシリーズ

弁護士がポータルサイトに出稿する際の注意点

弁護士がポータルサイトに出稿する際に気をつけたい5つのことをお伝えします。効率よく顧客を獲得するためには先人が苦戦したことを知っておきましょう。

無料掲載では相談数は見込めない

費用に応じた掲載順位や、記載できる内容に制限があるため無料掲載ではあまり相談が来ないという点に注意したいです。やはり受任できないと意味がないので、どの程度の費用をかけて、何件ほどの問い合わせがくるのかを見分ける必要があります。

掲載期間は1年契約が基本

ポータルサイトによっては月10万円ほどかかるので、掲載期間は1年ほどと決めて区切りをつけると良いでしょう。一般的に、ポータルサイトは半年から1年単位での契約を求められるので、契約更新の際は熟考することをおすすめします。

雑多な相談もある

「本当に弁護士に依頼するつもりはあるのか…。愚痴を言いたいだけでは?」というような相談もあるのが難点です。

実際のところ、「お金がないので困っています。どうしたらいいですか?」「友達が5,000円を返してくれません」といった内容の相談もあります。

そういった雑多な相談で電話が鳴りやまない可能性もゼロではないと知っておいてください。

期待しすぎるのはNG

ポータルサイトに出稿したから、「依頼は自ずとあるはずだ!」と思うと裏切られてしまうかもしれません。

数百から数千の弁護士が登録しているので、全ての弁護士に平等に仕事が振り振られているわけではありません。一つのポータルサイトで極める取り組みが必要です。

任せっきりだと失敗する

ポータルサイトや担当者に任せっきりでいると失敗することが多いです。

PR文を担当者が作成してくれることがありますが、自分でも書いてみたり修正したりする努力が必要です。ランキングで上位にランクインしている弁護士はどういった工夫をしているのか、チェックしてみましょう。

まとめ

弁護士ポータルサイトの選び方やおすすめ、使う際の注意点などをご紹介しました。弁護士として経営を軌道にのせるためには、安定的に顧客を獲得しなければいけません。

その際に、ポータルサイトは有効な手段となるので、ぜひ活用してみましょう。あなたの強みや伸ばしたい分野を意識してポータルサイトを選んでみてください。

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