「ホームページやサイト制作にお金はかけたくないので、自分で調べて作ってます。」
10年前までは考えられない答えですが、最近では公式サイトや集客サイトを高いクオリティで制作出来る無料のツールも充実してきているので、企業のサイトに限らず、自社のECサイトを自分で制作してしまう方も多くなってきました。
「サイト制作が100万円」と言っても、「いやいや、自分で出来るし!」と言う声が多いので、制作会社の大半が低価格の価格戦争に陥っているのが現状です。
誰でも気軽に自分のサイトを持てる時代ですし、初期費用を抑えられて、それなりに見栄えの良いサイトを持てるので、本当に便利な世の中になったと思います。
私たちも「料金はいくらぐらいですか?」と、ありがたいお見積もりのご相談を頂くのですが、これは正直答えにくい質問で・・・
例えば「Webプロモーション」をメインにした「売上アップ」「認知向上」をメインにしていると、「企画」という全体のトータルソリューションを売ることになります。
つまり、「目的・課題」によって成果物が変わるため、実際に聞いてみないと判断がつかないというのが本音です。
サイト制作というサービスの場合、この「サイト制作はいくら?」という質問に対して「お打ち合わせが必要」と返答するところは、「ソリューション(課題の解決)」を提供していると思って間違いないかと思います。
実際私たちも同じような回答をさせて頂く可能性があります。そもそも、サイトを作る意味として、ブランディングだったり、名刺がわりの物をのぞまれる方もいらっしゃいますが、費用をかけるのであれば、『しっかりとお客様や相談を集められるサイト』にしなければ意味がないと、思っているためです。
とは言え、時間をかけて打ち合わせをしたところで、予算が合わなければ骨折り損になってしまうので、冒頭でも言いましたが、サイト制作は自分で出来る時代なのです。
まずは、サイト制作の費用感を見てみて、どんな無料サービスがあるのか見て行きましょう。
弁護士・士業向けサイト制作の費用相場
サイト制作をしている個人や企業の大体の「料金相場」をまずは書いておきます。
- 10ページの会社案内サイト(新規立ち上げ)
- 5ページのランディングページを依頼した場合
※費用は、初期費用(サイト制作料金)と運用(維持費用とフィー)
※写真撮影、動画撮影などの費用は含まず。
サイト制作費用の相場
項目 | 個人の制作 | Web制作会社 | 広告代理店 | 自分でやる場合 |
事務所公式サイト | 10万円〜 20万円 |
40万円〜 80万円 |
60万円〜 120万円 |
0円 |
ランディングページ | 15万円〜 50万円 |
20万円〜 60万円 |
50万円〜 150万円 |
0円 |
特化型サイト (離婚,事故の集客など) |
20万円〜 30万円 |
50万円〜 100万円 |
100万円〜 200万円 |
0円 |
メリット | 安い、マージン無し | Webに最も詳しい | リアルでの 企画も可能 |
限りなく コスト0円 |
デメリット | 個人なので 信頼性に不安要素 |
リアルなPRなどの 企画は苦手 |
外注前提なので 費用高め |
時間がかかる デザインは素人 |
なかなかざっくりとした感じになってしまいましたが、サイトの料金体系は大体このような形だと思って頂いて間違いないかと思います。
引用元:アイミツ
でも、重要なのはこのホームページ制作料金で「どこまでやってくれるのか?」です。作って終わりの自己満足なら「自分で作る」で十分なワケですから。
その当たりは後半で触れて行こうと思います。それぞれメリットデメリットがありますので、さらに深く理解してお金だけ払う「失敗」をしないようにしたい方は続きを読み進めて頂ければと思います。
制作項目と対応する費用
基本料金は抑えめで、これをやりたい場合は別途費用が発生するというパターンが一般的ですね。
メニュー詳細 | 内容詳細 | 料金相場 |
ディレクション | ・サイトマップ構成/企画・構成 ・SEOコンサルティング ・導線形成プランニング ・サーバー導入コンサルティング |
20万円 |
トップページデザイン制作 | 10万円〜 30万円 |
|
下層ページデザイン制作 | お問い合わせページがある場合、プライバシーポリシーは必須となります。 | 2万円/P |
トップページコーディング | 5万円 | |
下層ページコーディング | 1.5万円/P | |
動的要素導入(jQuery導入) | ||
フローティングボックス | サイドナビゲーションがスクロールに応じて追ってくる仕組み | 2万円 |
イメージスライダー | イメージ画像がスライドで流れる仕組み | 2万円 |
アコーディオン | アコーディオンのように延び縮みする仕組み | 2万円 |
パララックス | 奥行き感を出して視覚効果を生み出す仕組み | 5万円 |
パネルマトリクス | 高さに関係なくコンテンツをレンガ状に並べる仕組み | 3万円 |
スムーズスクロール | アンカーリンクの動きをスムーズにする仕組み | 1万円 |
ライトボックス | 画像をクリックした際にページ中央に大きな画像がポップアップで表示される仕組み | 2万円 |
カルーセル | コンテンツが自動および手動で横に移動する仕組み | 2万円 |
お問い合わせフォーム導入 | オリジナルのお問い合わせフォームをカスタマイズできます。 | 3万円 |
ロゴ制作 | オリジナルロゴを制作します。 | 5万円 |
キャラクター制作 | オリジナルキャラクターを制作します。 | 10万円 |
ブログシステム導入 | ブログだけでなく、新着情報としても使用することができます。 | 5万円 |
モダンブラウザ対応 | IE6からのブラウザでレイアウトが崩れることなくデザインすることができます。 | 30万円 |
favicon&facebook OG:image制作 | ブラウザで表示する際にタイトルの横にオリジナルアイコンを設置できます。 | 2万円 |
ソーシャルプラグイン導入 | お持ちのSNS情報をページ内で表示することができます。 | 1万円 |
有料素材5点※イメージ画像等 | 弊社でご用意している有料素材の中から5点お選びいただけます。 | 5万円 |
写真撮影 | 弊社にてイメージ写真の撮影および物撮りを行います ※ロケ無し | 5万円 |
スマートフォン対策(レスポンシブデザイン) | ||
レスポンシブ用デザインテンプレート制作 | ブラウザの横幅に応じてスマートフォン用にレイアウト変更することができます。 | 10万円 |
レスポンシブ用導線形成 | レスポンシブ用の導線をプランニング致します。 | 5万円 |
レスポンシブ用画像作成 | レスポンシブデザインにて必要な画像を作成致します。 | 1万円 |
スマートフォン対策(テーマ切替) | ||
テーマ切替用デザインテンプレート制作 | PC版とは別にスマートフォン専用のページを制作致します。 | 20万円 |
テーマ切替用導線形成 | テーマ切替用の導線をプランニング致します。 | 5万円 |
テーマ切替用画像作成 | テーマ切替で必要な画像を作成致します。 | 1万円 |
パッケージ内の料金で対応してくれる範囲(例えばSEOや販促企画)は追加費用で対応している企業さんも多く、スポットでの修正やデザインの対応をしてくれる所は意外と少ないと言った印象です。
見積もり例
引用元:アイミツ
弁護士向けサイトの制作費用が高い場合に、自分で作る場合のメリット・デメリット
サイト制作会社なんかに1円たりともお金を払いたくない。
無料の制作ツールがこれだけある時代なので、自分で出来る事なら自分でやりたいと思う方も多いと思いますが、コスト面でのメリットは多くあれど、自分でホームページ制作を行った場合のデメリットなども当然あります。
表:ホームページ自主制作時のメリットとデメリット
メリット | デメリット |
手軽に着手できる | 完成まで時間がかかる |
コストが安い | 複雑な構成は出来ない |
HTMLの知識が不要 | 手間ひまが必要 |
更新も自分で出来る | 勉強も必要 |
更新場所も選ばない | 全て自己責任 |
自分の好きな様に出来る | SEO対策が弱い |
誰かしらの先駆者がいる | スマホ対応が出来ない |
気に入った機能も追加出来る | ほったらかしになる |
更新も面倒になる | |
役に立つサイトになりにくい | |
購買に繋がりにくい | |
デザインに素人ぽっさが目立つ | |
信頼感に乏しい |
デメリットの方が目立ちますが、これだけのデメリットを考慮した上でも自主制作を行う意思があるのであれば、まずはやってみるのもありかもしれませんね。
弁護士・士業のサイト制作はどこに頼む?費用感を加味した制作会社の選び方
単純に料金だけを見て決めるなら安いところが良いに決まっていますが、デザインや対応の良さ以上に注目すべきところがあります。
Web制作会社、Webデザイナーの場合
Web上での見せ方を本業としているので、単純にサイトを作成したいならこのタイプの企業さんに依頼するのが最もオススメです。割高なマージンも無い場合が多いので安心です。
デザイン力に特化していたり、システム関係、マーケティングなど、色々な差別化要素があります。ただ、実はWebを詳しい人が内部にいない、実装部隊がいないWeb制作会社です!というところもたまにありますので、実績等は要確認です。
システム制作会社の場合
システム会社(大規模な銀行系のシステム等)がサイト制作もやってみようと、事業を途中で追加したり、個人事業主のプログラマーさん達の集団です。
プログラマー自体はデザインがあまり得意じゃ無かったり関心が無かったり、あるいは苦手だったりするのでデザインは外注になります。ただソース(コード)はかなり綺麗です。
ソースが綺麗だと何が良いかと言うと、サイトの読み込みが早かったり、何かコンテンツを追加したりした時に、検索結果への反映が早かったりとメリットはたくさんあります。
こればっかりは無料のサイト制作ツールでは絶対に真似出来ない領域ですね。
デザイン会社の場合
DTPといった紙や街頭ポスターなどのデザインが主だった企業や個人事業主さんのこと。デザインだけしか出来ない、コーディングしか出来ないといった人間はほとんどいないため、サイト制作というサービスは古くから行っているパターンが多いです。
ですがこのタイプは要注意です。一見キレイなデザイン、かっこいいデザインをしてくれるので安心かと思いきや、サーバーやドメイン、サイトマップといった基本的な話、SEO、リスティング、アナリティクスなどのマーケティング用語が全くできなかったりします・・・
全員ではありませんが、紙が専門のためちゃんと解るか確認した方が良いでしょう。
広告代理店の場合
Webをはもちろんリアルプロモーションなど、広告全般を扱うのが広告代理店です。広告代理店の人が主に行う業務は、企画立案・コンサルティング・営業がメインです。
Webに関する知識がめちゃくちゃある人もいれば、殆ど無い人もいます。電通や博報堂は今は安心ですが、テレビ業界等に関わる老舗ほど注意が必要です。
やはり元はリアルでの広告なので、Webというものをちょいと良く分かっていない人もしばしば見受けられます。サイトに関するデザインやコーディング(制作)等の実装部隊が内部にいる場合もあれば外部委託の場合もあります。
代理店のため料金相場は当然上がりますが、Webに限らず広告に関する様々な相談を行いたい場合は、プロモーションの方向性を統一できるのでベストです。
SEO業者
SEO対策がメインの業者です。このご時世いろいろなタイプのSEO業者がいますが、「外部リンクを貼って検索順位伸ばしましょう」と謳っている場合は、門前払いして問題ない業者だと思います。
お金を払って外部リンクを集め、検索順位伸ばすのはスパム行為ですので、かえって検索エンジンの順位を下げてしまう可能性が大です。
弁護士や士業に特化しており、かつSEOに強い制作会社
SEO業者にサイト制作をお願いする場合、コンテンツSEOにどれだけ注力しているかをみて判断しましょう。
コンテンツSEOとは、ざっくりいうと記事やブログを書いて、SEOで上位表示を狙うマーケティグ手法ですが、弁護士や士業の業界だと『離婚 弁護士』『交通事故 弁護士 豊島区』など、ユーザーからの相談が直で来やすいキーワードというものがあります。
そのため、弁護士・士業・法律事務所のSEO対策を行うには、
- まず法律の前提知識があること
- 相続・離婚・交通事故などの各分野で、弁護士や士業が一番相談にきて欲しいタイミングを熟知していること
- 弁護士や士業特有のSEO知識を持っていること
この3つを持っていることが大切です。特に相談にきて欲しいタイミングが一番大事で、SEO対策でねらうキーワード選定をミスると、雑多な相談が多くなり、対応コストがかかってしまうという点です。
このミスマッチを限りなく少なくすることが、サイト制作でまず大事な一歩になります。
サイト制作が本業かどうかを判断しよう
実はこれはかなり大事な着眼点です。ラーメンが専門の店ででつけ麺を食べると微妙なのと同じ感覚です。つけ麺を食べたいなら、つけ麺屋に行かないと失敗する確率は高くなりますよね。
ホームページ制作をサービスの一つとしている場合、実は集客は苦手、企画構成は不得手というパターンが多くなります。
弁護士や士業事務所がサイト制作会社に依頼するメリットと期待できる役割
サイトを持つ事自体のメリットとしては・・・
- 新しい顧客獲得のツールとして活用出来る
- 会社・お店の信用作りの基盤を持てる
- 会社・お店のカタログとして活用出来る
- サービス向上のツールになる
- ”場所”の垣根を超えて広める事が可能になる
- リピート客の囲い込み戦略に最適なもの
- ニュース、広報力の助長になる
ホームページの特性を簡単に書き出すと上記の様なメリットが出てきますが、これだけでも十分な意味合いを持ちます。
売上の構成要素は『集客×コンバージョン×リピート率』で決まります。営業行為はどんな業界でも必ず必要になるものなので、その手間や労力を省きどんな場所でもビジネスのチャンスを展開出来るホームページの存在は『決しておざなりにはできません。』
顧客獲得ならランディングページ
俗にいう1枚モノのサイトです。
「商品購入」「お問い合わせ」「資料請求」など、設定した唯一の目的を達成するためのホームページです。一般的には、Google、Yahooのリスティング広告で集客という方法が王道です。
最近ではリスティング広告に頼らず、ユーザーの検索で流入を増やすやり方が浸透しつつありますが、
認知拡大とユーザーの興味喚起ならメディアサイト
ホームページの中でもかなり大規模なものになります。食のことなら「食べログ」、転職なら「リクナビ」、美容なら「@コスメ」が上げられますね。
Webマガジンとも呼ばれるこのホームページはコンテンツをとにかく充実させて、スケールメリットでユーザーを獲得、商品などを紹介して購買に繋げようというもの。
多くのPV数を稼ぎ出すサイトが多いため、このホームページへのバナー広告の出稿や紹介記事料など、追加の広告料で収益を上げて行くモデルが多いです。費用も高額になりますが、一度軌道に載れば安定した相談がを獲得することができます。
高い集客効果を発揮する弁護士・士業サイト事例4つ
リーガルモール|ベリーベスト法律事務所運営
TSLマガジン|東京スタートアップ法律事務所運営
グリーン司法書士OnLine|グリーン司法書士事務所運営
クエストリーガルラボ|QEST法律事務所運営
詳細な数字までは伏せますが、いずれもSEOによる検索からの問い合わせ獲得を実現しています。
自分でサイト制作をする場合におすすめの無料ツール
さて、まずは自分でサイトを作りたいという強者達(?)のための無料ツールをご紹介しましょう。
最近のホームページ制作ビルダーはとにかく熱い。
ホームページビルダーは、簡単な操作でホームページを作っていけるツールで、基本的に全部無料でブラウザから使えるものが多いので、そのあたりの無料ツールを見て行きましょう。
Webydo
Webydoは、グラッフィクにこだわりたいという方向けの無料ホームページ制作ツールです。テンプレートも用意されていますが、決まったレイアウトが嫌だという方は自由にレイアウトも変更出来ます。
フォトショップやイラストレーターで先にデザインしたものをベースに作成を進めていくため、ちょっと凝ったデザインが出来る方におすすめです。
デザインも整ったhtmlと数種類のコーディングしてくれるので、デザインは得意だけどコーディングはちょっと・・・という方は重宝出来そうです。
IM-Creator
こちらは完全に用意されたテンプレートからデザインを選んだあと、ドラッグ&ドロップと簡単なキーボード入力で作成作業を進めていけます。
ホームページビルダーの歴史は意外と古く、昔から色々あったのですが、操作性がイマイチだったり、選べるテンプレートがダサかったり。それがいつのまにか、こんなに進化しているなんて・・・
技術的なハードルはほぼ地べたくらいに下がり、誰にでも会社やお店の顔として充分使えるホームページを作れるようになってることに驚きました。
WIX
個人的な感想ですが、恐らく今一番簡単なホームページ制作ツールだと思います。使い方は上の2つと同じですが、こちらは日本語に対応しています。マニュアルも詳しく日本語で用意されてるので、これが初めてのホームページという人も安心して利用できます。
Jimdo
こちらも日本語完全対応のホームページ制作ツール。一番最初の登録から作成画面、アカウントの管理やサポートまで全部日本語が通じます。
なんとスマホからデザインが出来るアプリも出てるので、場所を選ばずトイレの中でもホームページを作成できます。
他には・・・
- おしゃれホームページ制作「Strinkingly」
- テンプレートの多さが目立つ「クラウドライン」
なんでもまずは自分でやってみたいという方は、上記のホームページ制作ツールを使ってみるのが良いのではないでしょうか?コーディングに関する知識はほぼいらないので、デザインができる方々にはありがたいかと。
弁護士向けサイト制作で費用対効果を高めるために考えるべきこと
最後になりましたが、サイトはあって満足するものではありません。世の中の9割は放置された何の役にも立たないWebサイトですが、ちゃんと運用すれば必ず結果が返ってきます。
たまに外注は使い倒してなんぼだと思っている方がいますが、自分主導で値切りまくるより、この人のために頑張ろうと思わせる方が費用対効果は高くなると思います。
制作業者も人間です。心があります。
叩く事しかしなければ仕様を満たすだけの作業になりますし、必要とされたり、期待されると、人一倍頑張りますし、より効果を高めるための意見・提案が出ることもあります。
「追加の費用は払えない、けれども○○時までにXXと△△、あと◯◯をやって下さい。」
こんな感じで、充分な費用も無しに、無茶な命令を出されると、その内容によっては、とても不快に思います。「取引してやってんだから、その商品を無料で寄越せ」と言っているのと同じですから。
全部無料で何とかなると思っている方も同じです。世の中そんなに甘くありません。
けれども、もしサイト制作者が、発注者から信頼や期待を感じていて、発注者の夢や目標を応援したいと心から思ってる状態なら、時に無茶な要望があっても決して不快に思うことは無いと思います。
少なくとも、私はそう思います。